【活動報告】VOLASpecial を開催しました(前期)

VOLASでは、社会連携マネジメント?オフィスと共催で、NGO/NPOの関係者等をゲスト講師としてお招きし、2024年春学期に3回の特別講座《VOLASpecial》を実施しました。

第1回 4月25日(木) 16:00~17:30 
 テーマ:憎しみの連鎖をどう解くか ~対話を通じたテロ?紛争解決の現場から~
 ゲスト:山﨑 琢磨さん NPO法人アクセプト?インターナショナル

紛争地やテロの影響を受ける国において、テロリストとなってしまった若者たちを受け入れ、彼らが武器を置いて、社会へ復帰していく支援をしているNPO法人 アクセプト?インターナショナルの山﨑琢磨さんに、団体として、どの様な課題意識をもって問題解決へアプローチしているのかをソマリアでの活動を例にお話しいただきました。質疑応答の時間には、学生からの数多くのクリティカルな質問にも丁寧にお答えいただきました。テロ組織に所属していた若者たちを、一人の個人として受入れ、背景を知り、対話を通じて問題を解決していく、といった活動に、参加した学生も自分には何ができるのだろうと考える機会となったようです。

参加者のコメントシートより

  • アクセプト?インターナショナルという団体について初めて知り、行動力?推進力に感銘を受けた。戦闘員も人間であり、未来ある若者であるという考え方で存在を否定しないことが平和構築への初めの一歩であると感じた。
  • 普段、私たちが「テロ組織=悪い人々の集まり」とひとくくりに捉えてしまいがちな所を、彼らを「社会を変えられる存在」と捉えなおしてアプローチを模索する活動にはっとさせられました。
  • 中東地域専攻なこともありテロ組織の存在を耳にすることが多くありますが、その度にこうした構成員の背景やその後について考えます。日本でこのような団体が発足し、活動されていることに、少しの安心を感じるとともに、紛争問題への関心が更に高まりました。
  • なぜテロリストが生まれるのか、また彼らを ”受け入れ” 問題を解決していくというアプローチなど、紛争問題の多面性に触れられたことで、今まで距離を感じていた紛争問題に興味が沸いてきた。
  • アクセプト?インターナショナルの代表が、大学生時代にこの活動を立ち上げたことに驚いた。活動内容が根本的解決に向けて多岐に渡っており、最前線で働いている人の話を聞いて圧倒された。

第2回 5月28日(火) 16:00~17:30 
 テーマ:虐殺から30年目のルワンダ ~義足づくりで国の復興を共に目指す~
 ゲスト:ルダシングワ真美さん ムリンディ/ジャパン?ワンラブ?プロジェクト

今回の講演会では、ムリンディ/ジャパン?ワンラブ?プロジェクトのルダシングワ真美さんに、ルワンダの歴史や現状、義肢装具士を目指したきっかけ、様々な活動についてお話いただきました。困っている人の役に立ちたいという思いで、国境を越えて人と力を合わせ、様々な困難を乗り越えて成し遂げてきたルダシングワさん。そのまっすぐな志とたくましさに、参加学生たちは勇気をもらったようです。ルワンダについて、ルダシングワさん達の活動について知り、平和についても想いを馳せるひと時となりました。

参加者のコメントシートより

  • 真美さんがルワンダで義足づくりを始めたきっかけが意外で、人生の面白さや、とあるきっかけで思いもよらぬ方向に進むことがあるということを感じました。私も真美さんのような濃い人生を歩んでいきたいです。
  • ルワンダ大虐殺について背景まで知らなかったが、背景こそが歴史を学んで今に活かす上で大切だと感じた。大学のうちにルワンダ、アフリカを回りたいと思う。
  • ルワンダにおける障害者の扱いや立場についてとても興味があったため、今回の講義や講義後の質問で、ルワンダ独特の雰囲気が感じられてとても面白かった。
  • 相手をケアする側と定めてしまうと、支援相手の主体性は無視されてしまうが、ルワンダの人々の生きる力や強力さを見て、学ぶことがあると思った。
  • 進路に迷っていたのですが、ルダシングワさんの「頭ではなく本能から入っていくのが何かを続けるコツなのかな」という言葉に大変刺激を受けました。ありがとうございました。

第3回 6月20日(木) 16:00~17:30 
 テーマ:ガザの人道支援と私たち
 ゲスト:田中 好子さん 特定非営利活動法人 パレスチナ子どものキャンペーン

昨年の十月以来、未曾有の人道危機が続いているパレスチナ?ガザで支援活動を行っている「パレスチナ子どものキャンペーン」の田中好子さんに、現地の最新情報と支援活動についてご紹介いただきました。また講演当日が「世界難民の日」ということで、21世紀に入ってから年々シリアスになっている世界の難民、避難民の問題についてもお話いただきました。パレスチナに関わらずどんな問題でも関心を持ち、自分が出来ることをすることがこの状況を少しでも変えることができるのではないか、学生だからこそ出来ることがあるのでは、との言葉は、参加学生たちの胸に強く響いたようでした。

参加者のコメントシートより

  • どこか他人事のような心持ちでいる人が、自分も含め多いように感じるが、私たちでもできることを探したり、この問題について考える機会を設けることは非常に大事であると感じた。

  • ガザの現状に加えて、この問題を考える上での様々な視座を与えて下さり、とても参考になりました。「平和」とは何かを含め、戦争の終結に向けてやれることをやり、終結を祈りたいです。

  • 難民や戦争解決のために現地で活動している方のお話を直接聞いたのは初めてでした。学生の身で、どのように支援できるのか悩んでいましたが、翻訳という方法があることを知れました。ぜひ力になれるよう勉学に励んでいきたいです。

  • 日本のニュースでは、現在パレスチナの人々が置かれている深刻な状況を知ることが難しかったので、大変貴重なお話でした。

  • 田中さんのお話を聞いて、目を逸らしてはいけないこの問題をもっと知る必要があり、また考え続けることが今の自分にとってできることだと思いました。ガザ危機に自分なりに向き合っていこうと思います。

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